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生きていた着物

2010.06.04 11:14|日々のこと・その他
写された幕末 女性 着物って、ルールに縛られ、体も縛られ、
 なんて苦しくてめんどくさいものなのだ、と
 思ったことがある人、多いはず。

 今の着付けの「正しいルール」って、庶民から着物を
 奪うためにあるんじゃないでしょうに、残念ながら
 確実に着物人口を減らしていると思うんだよね。
 着物の歴史は1000年以上、かたや、今の着付けは
 明治以降。(詳しくはまだ勉強中。ご指摘歓迎です。)

着物を仕事着とする、華道や茶道、歌舞伎などなど、
和の一流の伝統者たちは、やっぱりすごいと思うし、
彼・彼女たちの着こなしや所作は、美しいんだと思う。

でも、着物を着る人たちが、みんな右ならえ右で
同じ着方をする必要はないと思う。
今、着物は、画一的な着方だけが許されていて、
とても敷居が高くなっている気がする。

おかしいよなぁ。

だって、私たちのおじいちゃんおばあちゃんが若い頃までは、
普通に日常着として、薪割ってかまどでご飯炊いて農作業していたのだから。

もっとゆるゆるに着ていたはずだし、
間違っても体の補正なんてしてなかったと思うぞ?

生きていた着物
自分にとっていかに着物を心地よく着るかが
大事な私にとって、着付けが作って来た着物
ワールドは、やっかいな代物でしかない。

もしこれが洋服だったら、プライベートで
ミニスカをはこうが、ズボンを下げてはこうが、
「ファッションなんで」の一言ですむ。
(流行だったら、むしろカッコいいとなる)

もちろん、「だらしない・・・」という印象を
持つ方もいるだろうけど、各個人の価値観の
相違でしかないし、田舎ならともかく、東京で
そこまで冷ややかな目線を送られることも
ないだろう。



これが和服となると、話は違う。
襟をゆる~く合わせて布にしわを寄せて歩いていたら、
「あなた、間違っているわよ」と直されるだろう。
「正しい着付け」が幅を利かせている和服の世界では、
そのひな形から外れるのは「違い」ではなく、「間違い」なのだもの。

そういう「着付けのルール」を恐れているうちは、
とても着物を着る気になれなかった。

だって、「正しい着物」に、あまり魅力をかんじないんだもん。
まっすぐのっぺりしているより、ドレープがきいた、布を纏う感じが好き。

布が体を優しく包んで、風が優しく通る服。

体もゆるゆるして、でも、丹田あたりを腰紐1本でぎゅっと縛るため、
体の芯がすっと通り、大地と天につながるような、そんな服。

そんな「生きていた着物」の時代があるらしいという
暗闇に光が射すような情報をネットで見つけた時は、
体の奥が震えてあつくなった。



着物は着るもの。


ココシャネルは、着飾るためではなく、生きていくための服として、
それまで下着の素材でしかなかったジャージをドレスの素材にしたという。

私の中で、和服革命がゆっくりと、でも確実に起きている。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「生きていた着物」をよく勉強して、新しいスタイルの和服を
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▼太物屋 染織工房 勝部
 http://kosode.cool.ne.jp/
  「生きていた着物」
  「写されていた証」

着付けにとらわれず、着る人の立場から着物について様々な情報を
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▼小庵「着らく」
 http://blogs.dion.ne.jp/gonhanaten160/

着物を日常着にしたい、けど・・・という方におすすめの本↓↓

▼きものとからだ 三砂ちづる
きものとからだ


写真引用はこちらから↓↓

▼写された幕末 石黒 敬七
写された幕末
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テーマ:和風、和物、日本の伝統
ジャンル:趣味・実用

タグ:着物庶民おすすめサイト

Comment

お~~

私も着物を日常着にしたいなぁ、と常々思ってたの!!
楽でのびやかで、でも背筋にはピン、と気が通るような着方がしたいよね。
もう世の中ではちゃんとそういうムーブメントが出来ていたのねぇ。いい情報ありがとう!

ではご一緒に♪

おぉ、しまこさんもですか!
では一緒に勉強して、どんどん着物を着よう~♪♪
また情報色々載せていくからね!(^^

No title

今度実家帰ったら、ウールの着物もらってこようと思ってたんだ。
着付けも母から習おう、と思ってたんだけど、母の着付けは間違いなく「襟!たるんでる!直しなさい!」派だねw

「たそがれ清兵衛」で、宮沢りえがきゅきゅきゅっ!とたすきがけするシーンがあって、それがすごくカッコよかったのよね~。
あんな風にたすきがけできたら、お掃除も好きになれそう。なんちて。

楽しそう♪

実家に着物あるっていいなぁ~。
母から子に受け継がれるっていうところにも
着物の魅力を感じるから、もらえるのがうらやましい☆
いわゆる「正しい着付け」を学ぶのもいいと思うよ。
守・破・離ってことで、基礎を知ってこそ上手に着崩せたりも
するもので。
掃除わくわくグッズを色々そろえたら楽しいだろうね~(^^

No title

さすがみさっち、いいこというね!>基礎を知ってこそ上手に着崩せる
そのとおりだわ。

離ばっかりで。。。

いや~、偉そうに言いながら、
実は最も苦手。
基礎も知らんうちから「離」ばっかりに走る自分に
自戒の意味もこめて、ね(苦笑)
基礎を鍛えたらぜひ教えてくんなまし~♪
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