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秘め事

2011.01.06 10:17|Red Tent



「玄牝」観てきました。

昔ながらの自然なお産を50年以上見続けてきた
吉村正先生と、そこに集う妊婦さん、助産師さん達を
おったドキュメンタリー映画なんだけど、、、

よかったよ~~~~~。


この映画のいいところは、自然分娩のよさも描きながら、
吉村先生と周りの人とのギャップからくる痛みや悲しみとか、
出産シーンにしても、エログロだったり生々しさだったり、
人間世界の光も影もいっしょくたに映しているということ。

正も悪も混在する、まさに「女」の映画だな~って思った。

これまでも出産シーンのある映画や番組は見て来たけど、
男性が撮ったのって、スタートからゴールに向けて、
盛り上がって行く印象がある。
生まれるときがピークで、ファンファーレ!みたいな。
それはそれで感動的だし、わかりやすく好き。

でも、この映画では、出産シーンはすごい静か。

暗い和室で、そっと産む。
助産師さんたちも、ひそひそ声で、お母さんに話しかける。
お母さんも、赤ちゃんも、わめき声とかなくて、
すごい静かに産んで、生まれてくる。

激しいシーンが意図的に切り抜かれているのか、
吉村医院での出産が全般的に静かなのか
(それが本来の出産なのか)わからないけど、
まさに「秘め事」という感じだった。

そして、生む前と、生まれた後との差がほとんどない。
勿論、待ち望んでいた我が子との対面の歓びに、
家族で涙したりはするのだけど、
映画の撮り方として、そこで終了!とかじゃないの。

あくまでも、ひとつの静かな出来事で、人生は続いて行くっていうか、、
終わりがない命の流れというか、、、

女性監督ならではの描き方だなぁと。


あ、ちなみに、出産シーンは静かではあるものの、
すごいエロイです。グロイし。いっちゃってるし。
でも、神聖でもあります。

静、性、聖、、、 どれも「セイ」なんだよね。


この映画、結局は「人間」を描いているので、
妊婦さんや女性だけでなく、男性にも楽しめると思います。

ここまで皆さんの自然の顔(よくも悪くも)を描けている、
それだけ自然に人の心と営みの中に入って行ける
監督の河直美さんはすごいな~。

渋谷で明日までなのですが、行ける人は、是非。




テーマ:マタニティライフ
ジャンル:結婚・家庭生活

タグ:感動映画おすすめ自然赤ちゃん

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