今日は死ぬのにもってこいの日
2012.04.10 14:17|心・魂・意識|
「今日は死ぬのにもってこいの日」
と語ったネイティブアメリカンがいた。
今日、私の中に、同じ言葉が巡る。
肉体としての死を迎えるにはまだ早い。
だけど、今日は死ぬのにもってこいの日だ、と
言う人がいる。
私の中に、私が引き連れ続けて来た、わたし。
何回も繰り返して来た人生の中で培って来た、
「これがわたし」という形と記憶。
その記憶が、そろそろ、還りたいという。
青い空から降りる、あたたかな光が心地よい。
白とピンクの花びらの足下には、
柔らかな若草色が、いつのまにやら顔を出している。
還り行くところは、きっと優しく、
穏やかな青い世界なのだろう。
還りゆく彼らは、大丈夫だ。
小さな私が言う。
「置いて行かないで」
「一緒にいて」
「1人にしないで。」
たった独りになるのは、
寂しい。
怖い。
今まで一緒に経験して来たじゃない。
辛い事も、楽しい事も。
せっかく覚えたじゃない。
どうやったら痛みを癒せるか。
もう傷つかなくてすむか。
せっかく痛い目を経て得たこの学びを
捨てろというの?
また傷つくかもしれない世界に、
まっさらな私を独りにするというの?
不自由でも、重くてもいいから、
私の中に、棲んでいて欲しい。
もう一度、粉々になるくらいなら、
いっそ始めから、永遠に気づかれない場所で
眠らせておきたい。
そして、創り上げた「私」という仮面でもいい。
穏やかに、幸せに生きて行けるなら、なんだって。。。
そう思う心の下から、
聴こえてくる声を、
わたしはもう知っている。
もう、その仮面を、記憶を盾に、
生きて行かなくて良い刻が来た事を、
わたしは、もう知っているのだ。
使命を果たしたその記憶達が旅立つのを、
誰にもとめる事は出来ない。
彼らが自ら「死ぬ日」を決めたから。
今まで一緒に生きてくれてありがとう。
今まで守ってくれてありがとう。
少し長めのお葬式をしよう。
そうして、後は、
春の風に任せよう。
ばいばい。

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